業種別・ピンチ別の資金繰り

資金繰り表の作り方|無料エクセルテンプレート(自動計算・日繰り表つき)と、月では見えない「日の資金不足」の見つけ方【2026年】

資金繰り表とは、これから先のお金の出入りを月ごと(または日ごと)に並べ、いつ・いくら足りなくなるかを前もって知るための表です。この記事では、当サイトが作った無料のエクセルテンプレート(12か月の月次表と日繰り表、自動計算つき)を使って、作り方を5ステップで説明します。記入例では、月末には31万円残るのに、月の途中で最大44万円足りなくなるケースを日繰り表で示しました。月の表だけでは見えない不足を見つけ、借入れや支払日の相談、請求書の早期現金化など、間に合う手を早めに打てるようにしましょう。

30秒で分かる結論

  • 資金繰り表=お金が動く日で、入金と支払いを並べる表(売上を書く表ではない)
  • 作り方は5ステップ:①今の残高 ②入金予定(入金される月に) ③支払い予定 ④借入れ・返済 ⑤翌月繰越を確かめる
  • 個人事業主は生活費(事業主貸)も支出に入れる
  • 大きな支払いがある月は日繰り表で。月末は黒字でも、途中で足りないことがある
  • 赤い月が出たら早めに:支払日の相談→融資・公的制度→請求書の早期現金化の順で検討

12か月の月次表・日繰り表・記入例がセット(自動計算)

資金繰り表テンプレート(エクセル・無料)をダウンロード

ファイル:shikinguri-template-freelance-money.xlsx(約23KB)/登録不要/Excel・Googleスプレッドシートで使えます

資金繰り表とは?一言でいうと「いつ・いくら足りなくなるかを前もって知る表」

結論これから先の入金と支払いを、お金が動く月(日)に並べ、残高が足りなくなる時期を前もって知るための表です。

損益計算書や確定申告書は「もうかったかどうか」を見る書類ですが、資金繰り表は「手元のお金が足りるかどうか」を見る表です。売上が立っても、入金が1〜2か月後なら、その間の経費・税金・生活費は手元のお金で払う必要があります。資金繰り表で先の残高を見ておけば、足りなくなる前に手を打てます。

「利益は出ているのに、お金が足りない」のはなぜ?

結論売上が入金されるのは1〜2か月後なのに、経費や税金は先に出ていくからです。資金繰り表はこのずれを見える化します。

たとえば「月末締め・翌月末払い」の取引先なら、10月の仕事の代金が入るのは11月末です。その間に燃料費・材料費・家賃・税金は待ってくれません。売上が増える時ほど先に出ていくお金も増え、黒字なのにお金が足りない状態になりやすくなります(いわゆる黒字倒産の入口です)。

【無料ダウンロード】エクセルの資金繰り表テンプレート(自動計算・日繰り表つき)

結論黄色いセルに入れるだけで翌月繰越まで自動計算し、残高が足りない月は赤く表示します。日繰り表と記入例もセットです。
シートできること
使い方5ステップの使い方と注意点
月次資金繰り表12か月分。収入合計・支出合計・経常収支・財務収支・翌月繰越を自動計算。最低限残しておきたい残高を下回る月は赤く表示し、判定欄に「OK/不足ぎみ/資金ショート」
日繰り表1か月分を日ごとに。曜日は自動。その日の残高と、この月でいちばん少ない残高を自動計算
記入例(3シート)個人事業主(軽貨物)・月の売上60万円・入金は翌月末の例。月次と、日繰り表の「ファクタリングを使わない場合/使う場合」

項目は、前月繰越/現金売上・売掛金の回収・その他の収入/現金仕入・買掛金・外注費・人件費・家賃や車両リース・燃料費・通信費その他・税金と社会保険料・生活費(事業主貸)/借入れ・ファクタリングの入金・返済・ファクタリング会社への送金/翌月繰越です。使わない行は0のままでかまいません。

ダウンロードして、黄色いセルに数字を入れるだけ

資金繰り表テンプレート(エクセル・無料)をダウンロード

ファイル:shikinguri-template-freelance-money.xlsx(約23KB)/登録不要/Excel・Googleスプレッドシートで使えます

資金繰り表の作り方|5ステップ

結論今の残高、入金予定、支払い予定、借入れと返済の順に入れ、最後に翌月繰越がマイナスや最低残高を下回らないかを見ます。
  1. 今の残高を入れる:開始月の「前月繰越」に、今の現金と預金の合計を入れます。あわせて「最低限残しておきたい残高」(例:生活費の半月分)を決めます
  2. 入金予定を「入金される月」に入れる:請求した月ではなく、口座に入る月に書きます。月末締め・翌月末払いなら、10月の仕事は11月の欄です
  3. 支払い予定を入れる:経費・外注費・家賃・税金・社会保険料、個人事業主は生活費も。払う月に書きます
  4. 借入れ・返済を入れる:返済予定表を見て毎月の返済額を入れます。新しく借りる予定があれば借入れの行へ
  5. 翌月繰越を確かめる:赤くなった月(最低残高を下回る月)がないかを見ます。赤い月があれば、その月だけ日繰り表で日ごとに確かめます

最初は6項目だけでも十分

前月繰越・入金・経費・税金・生活費・翌月繰越の6つだけで、3か月先まで書いてみてください。慣れてきたら、経費を項目ごとに分け、6〜12か月先まで広げます。

【記入例】月では黒字なのに、日で見ると44万円足りない

結論月末は31万円残る月でも、修理代を先に払うと12日〜28日に最大44万円足りなくなります。大きな支払いがある月は日繰り表で確かめます。

例:軽貨物の個人事業主。月の売上60万円(12月は繁忙期で80万円)、入金は翌月末。経費・税金・生活費で月53万円。1月12日に車の修理代25万円を払います(当サイトが作った例で、実在の人の数字ではありません)。

月次で見ると(ファクタリングを使わない場合) ※スマホでは表を横にスクロールできます

11月12月1月2月3月4月
入金60万60万80万50万60万60万
支出53万53万78万(修理25万)53万63万(確定申告10万)53万
月末の残高22万29万31万28万25万32万

月単位では、ずっと黒字に見えます。ところが1月を日ごとに並べると、こうなります。

1月の日繰り表

日できごと使わない場合8日にファクタリングを使う場合
1日月初の残高29万29万
7日生活費・燃料 −9.75万19.25万19.25万
8日12月分の請求書55万円をファクタリング(手数料10%)―68.75万(+49.5万)
12日車の修理代 −25万−5.75万(資金ショート)43.75万
28日生活費・燃料など−44万(いちばん少ない日)5.5万
29日12月分の入金+80万/国保・年金−5万(使う場合はファクタリング会社へ55万を送金)31万25.5万
この記入例から分かること
  • 月の資金繰り表だけでは見落とす。1月は月末に31万円残るのに、12日〜28日は最大44万円足りない
  • 足りない額(44万円+最低限の5万円)が分かれば、必要な分だけ用意できる(この例ではファクタリング55万円・手数料5.5万円)
  • ファクタリングは入金を前倒しするだけ。翌月以降の入金が減るので、使う前に2〜3か月先までの残高を確かめる

日繰り表の作り方|大きな支払いがある月だけでいい

結論その月の入金と支払いを日付ごとに書き、残高がいちばん少なくなる日と金額を確かめます。
  1. 月初の残高を入れる
  2. 入金の日と金額を入れる(取引先の支払日。土日祝の場合は前後の営業日になることも)
  3. 支払いの日と金額を入れる(家賃・カードの引落し・税金・給料日・仕入れの支払日)
  4. 「この月でいちばん少ない残高」を見る。マイナスなら、その日までに足りない額を用意する

テンプレートの「日繰り表」シートは、日付と曜日が自動で入ります。月次の表で残高が少ない月や、修理代・税金など大きな支払いがある月だけ作れば十分です。

個人事業主の資金繰り表|生活費と税金の入れ方

結論生活費(事業主貸)を毎月の支出に入れ、所得税・住民税・国保・年金は払う月に入れます。確定申告の3月と住民税の6月に注意します。
支払いいつ入れるか注意
生活費(事業主貸)毎月事業の口座から出している分は必ず入れる
所得税(確定申告)3月(振替納税は4月)予定納税がある人は7月・11月にも
住民税6月・8月・10月・翌1月(普通徴収)1年目は思ったより高く感じやすい
国民健康保険市区町村の納期(多くは6月〜翌年)金額は前年の所得で決まる
国民年金毎月(前納なら4月など)前納すると少し安くなる
消費税(課税事業者)3月(中間納付がある人はその月も)預かった消費税を使い込まない

税金の支払いは前の年の所得で決まるため、売上が下がった年ほど負担が重く感じます。フリーランスの資金繰り全体はフリーランスの資金繰りにまとめています。

資金繰り表の見方|3つのところだけ見る

結論翌月繰越がマイナスの月、最低残高を下回る月、経常収支がマイナスの月の3つを見ます。
  1. 翌月繰越がマイナスの月:その月までに必ず手を打つ(テンプレートでは「資金ショート」)
  2. 最低残高を下回る月:急な出費に耐えられない月(「不足ぎみ」)
  3. 経常収支がマイナスの月が続く:入金より支払いが多い状態が続いている。借入れやファクタリングでつないでも根本は解決しないので、値上げ・支払条件・経費を見直す

赤い月が出たら|間に合う順に5つの手

結論支払日の相談、入金日の相談、融資・公的制度、カード払い、請求書の早期現金化の順に、間に合うものを選びます。
手段間に合う日数の目安コストの目安注意
支払日・分割の相談(仕入先・税金)数日ほぼなし税金は早めに窓口へ相談
入金日の相談(取引先)数日〜ほぼなし関係に配慮。前払い・中間払いの交渉も
融資・公的制度(日本政策金融公庫など)数週間〜金利(年数%)早めの申込みが必要
カード払い(経費)すぐ分割・リボは手数料支払いが翌月以降に回るだけ
請求書の早期現金化(ファクタリング)即日〜数日手数料(2026年の口コミは10%が中心)翌月の入金が減る。資金繰り表に送金の行を書く

ファクタリングの仕組みはファクタリングとは?(図解)、融資とのコストの違いはファクタリングと融資の比較で確かめられます。

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個人事業主・フリーランス:足りない額だけ、請求書を1万円から現金化できます

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日本政策金融公庫の資金繰り表との違い|融資の申込みには公庫の様式

結論自分の管理には当サイトのテンプレート、公庫に出す時は公庫の様式(簡易版・詳細版と記入例が公式にあります)を使います。
当サイトのテンプレート日本政策金融公庫の様式
向いている使い方自分の資金繰りの管理(月次+日繰り)融資の申込み・相談で出す
入手先この記事から無料ダウンロード公式サイトの「各種書式ダウンロード」
種類月次12か月・日繰り表・記入例国民生活事業:資金繰り表・簡易版(Excel・Word)と記入例/中小企業事業:簡易版・詳細版と作成手順・記載例
特長不足月が赤くなる・生活費とファクタリングの行がある金融機関が見慣れた形式

公庫の様式は、小規模事業者・個人事業主向け(国民生活事業)と中小企業向け(中小企業事業)の書式ダウンロードページにあります(2026年10月12日確認)。当サイトのテンプレートで先に数字を整理しておくと、公庫の様式にも写しやすくなります。

キャッシュフロー計算書・試算表との違い

結論キャッシュフロー計算書と試算表は過去の結果、資金繰り表はこれから先の予定です。資金繰り表は試算表の数字を「お金が動く月」に置き直して作ります。
資金繰り表キャッシュフロー計算書試算表
見る時期これから先(予定)過去(決算の期間)過去(月ごと)
単位月・日年(決算期)月
目的足りなくなる時期を前もって知る1年のお金の増減を説明するもうけと財産の状態を確かめる
作る人自分(任意)主に法人の決算会計ソフト・税理士

試算表から作る時は、売上を「入金される月」に、仕入れ・経費を「払う月」にずらして書き直すのがコツです。

業種別の注意|運送・整備・建設・飲食

結論支払いが先に出る業種ほど、入金までの日数が長くなります。燃料・部品・材料・仕入れの支払日を必ず入れます。
業種先に出ていくお金注意くわしく
運送業燃料費・修理代・高速代取適法で受領後60日以内の支払いに運送会社の資金繰り
自動車整備部品代・外注部品の仕入れが先、保険金や代金は後整備工場の部品代
建設業材料費・外注費・人件費工事の完成まで入金がない建設業の材料費
飲食店仕入れ・家賃・人件費キャッシュレス決済の入金サイクル飲食店の資金繰り

あわせて読みたい:消費税が払えない時の対処法(換価の猶予・2026年の延滞税)

よくある質問

結論テンプレートは無料・登録不要で、Googleスプレッドシートでも使えます。3〜12か月先まで作り、月1回更新します。
資金繰り表のテンプレートは無料で使えますか?

無料です。登録も不要で、この記事のボタンからエクセルファイルをダウンロードできます。

Googleスプレッドシートでも使えますか?

使えます。Googleドライブにアップロードして開いてください。一般的な関数だけで作っているので、自動計算もそのまま動きます。

資金繰り表は何か月先まで作ればいいですか?

最低でも3か月先、できれば6〜12か月先まで作ります。確定申告や賞与、設備の支払いなど、大きな支払いの月まで入れておくのが目安です。

売上と入金は何が違いますか?

売上は仕事をした月、入金は代金が口座に入る月です。資金繰り表には入金される月で書きます。

個人事業主は生活費も入れますか?

入れます。事業のお金から生活費を出している場合は、生活費(事業主貸)を毎月の支出に入れないと、残高を多く見積もってしまいます。

作った資金繰り表を銀行や公庫に出せますか?

自分の管理用としては十分ですが、融資の申込みでは金融機関が指定する様式を使うのが確実です。日本政策金融公庫は公式サイトで資金繰り表の様式と記入例を公開しています。

どのくらいの頻度で更新すればいいですか?

月に1回、月初に前月の実績を入れて先の予定を見直します。入金が遅れた時や大きな支払いが決まった時は、その都度更新します。

日繰り表は毎月作る必要がありますか?

毎月でなくてかまいません。修理代や税金など大きな支払いがある月や、月次の表で残高が少ない月だけ作れば十分です。

まとめ|まずは3か月先まで、6項目から

30秒で分かる結論

  • 資金繰り表はお金が動く月で書く
  • まずは6項目・3か月先まで。慣れたら12か月へ
  • 個人事業主は生活費も支出に
  • 大きな支払いの月は日繰り表で、いちばん少ない日を確かめる
  • 赤い月が出たら早めに、間に合う手から選ぶ

テンプレートをダウンロードして、今日から3か月先まで書いてみる

資金繰り表テンプレート(エクセル・無料)をダウンロード

ファイル:shikinguri-template-freelance-money.xlsx(約23KB)/登録不要/Excel・Googleスプレッドシートで使えます

確認日:2026年10月12日。テンプレートと記入例は当サイトが作成し、全セルの計算結果を確かめています。記入例の数字は説明のための例です。日本政策金融公庫の様式は同公庫の「各種書式ダウンロード」ページで確認しました。調べ方は調査方法・データの集め方へ。

確認した情報(2026年10月12日確認):日本政策金融公庫の公開情報、取適法(e-Gov法令検索)。

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